講評会
開会と講師紹介
藤原 ───── 審査員の皆様がお揃いですので、只今より「国際漆展・石川2020」の審査結果発表並びに講評会を開催いたします。私は本日の全体進行を務める石川県デザインセンター専務理事の藤原です。どうぞよろしくお願いいたします。
本日は、ご案内のとおり、昨日行われました本審査の結果を発表するとともに、今回の入賞作品について審査員の皆様からそれぞれご講評を頂くこととしております。
それでは初めに、本審査にご参画頂きました審査員の皆様を紹介します。会場の皆様から向かって左手より、東京藝術大学名誉教授で漆芸家としてご活躍中の大西長利様です。なお、大西様には昨日の本審査会で審査委員長を務めて頂きました。そのお隣が、インテリアデザイナーで有限会社川上デザインルーム代表の川上元美様です。そのお隣が、デザインコンサルタントで株式会社コボ代表取締役社長の山村真一様です。向かって右手に参りますが、デザインコーディネーターで株式会社トゥイン代表の山田節子様です。そのお隣が、漆芸家で金沢美術工芸大学教授の田中信行様です。そのお隣が、同じく漆芸家で金沢美術工芸大学教授の山村慎哉様です。最後は一番右手となりますが、石川県デザインセンターの志甫雅人チーフディレクターです。以上7名の皆様です。よろしくお願いいたします。
開催概要と経過報告
藤原 ───── 続きまして、「国際漆展・石川2020」の概要とこれまでの経緯について簡単に説明いたします。
この国際漆展は、「漆の新しい広がり」を目指す国際公募展として1989年(平成元年)に始まり、今回が12回目となります。漆を用いた新しい生活提案や新しい感性の提案などを広く国内外に求めることで、漆産業の活性化や漆という素材と技の魅力を再認識して頂くことを願って開催しています。
今回は昨年8月から作品を募集し、締切である本年3月3日までに、世界11の国や地域から215点の作品を応募頂きました。応募作品について本年4月、本日もご参加頂いている大西先生をはじめ、山村真一様、山村慎哉様など5名の審査員の皆様による1次審査を実施し、8つの国や地域からの作品80点を1次審査通過作品として選定しました。
そして昨日、1次審査通過作品80点のうち本審査へご出品頂きました78作品について、今ほどご紹介した7名の皆様で本審査を実施して頂き、大賞や金賞、銀賞をはじめとする16の各賞が決定されたところであります。なお、この会場には物理的な制約等もありますので、入賞作品の中から大賞および金賞2点の計3作品を皆様方の前方に展示しております。
以上、前置きが長くなりましたが、早速講評に入りたいと思います。ここからの進行につきましては、1次審査と本審査を通じて審査に携わって頂き、ともに審査委員長を務めて頂きました大西長利様にお願いしたいと思います。最初に大西先生から、1次審査と本審査を通じた今回の印象やご感想などについてご報告頂いた後、入賞の各作品について審査員の皆様からそれぞれ講評を頂きたいと思います。それでは、大西先生、よろしくお願いいたします。