作品公募

開　　始　　平成20年2月上旬
締　　切　　平成20年6月10日（火）
応募点数　　13の国と地域215点（うち日本111点）

本審査　現物作品での審査

特別座談会

日時　　平成20年10月24日（金）
会場　　石川県地場産業振興センター本館1階第1会議室
内容　　入賞作品の講評、本審査の感想等

中島秀雄
国際漆展・石川開催委員会委員長
（ (財)石川県デザインセンター理事長 ）

国際漆展・石川も今回が第8回目を迎えることとなりました。これまで毎回、世界の十数カ国及び地域から数多くの素晴らしい作品が寄せられており、「漆の新しい広がり」を探る国際的な展示会として高い評価を得ております。
これもひとえに、本展にご出品をいただきました国内外の漆の作り手の皆様方や精力的に審査とご助言をいただきました審査員の先生方、そして石川県、金沢市、輪島市、加賀市をはじめ関係各位のご支援ご協力の賜と心より感謝を申し上げます。本展は、漆を用いた新しい生活提案や新しい感性の提案などを広く国内外に求めることにより、漆産業の活性化と漆を通じた国際交流の推進、さらには生活文化の向上を期待して開催してきました。輪島塗、山中漆器、金沢漆器という日本を代表する漆器産地を有する石川県で、このような漆の国際公募展を継続開催していく意義はたいへん大きいものと考えています。
また今回は、より一層の産業振興が図られることを願い、商品開発特別賞という新しい賞を設けましたところ、国内漆器産地を中心に数多くの作品応募がありました。
開催委員会では、暮らしの中の漆から新しい感性表現としての漆まで、様々な観点からの取り組みを期待しており、今後も、本展の開催を通して漆の様々な可能性を探っていきたいと考えています。
最後に、本展の開催にご支援とご協力をいただきました関係各位に重ねてお礼を申し上げまして、ご挨拶といたします。

谷本正憲
石川県知事

「国際漆展・石川2009」の開催を心よりお慶び申し上げます。
本展は世界で唯一の漆の国際公募展として平成元年にスタートされ、新しい漆の方 向性を広く各方面に提示するにふさわしい展覧会に成長し今回で8回目を迎えること となりました。
今回は「漆の新しい広がり」をテーマに、漆を用いた新しい生活提案や新しい感性 の提案など、広く国内外に求めて公募が行われた結果、日本をはじめとする世界13の 国・地域から215点もの応募作品が寄せられました。
このことは、漆の国際公募展として広く浸透し、世界的な関心と評価が高まってい ることの現れであり、これまで開催に携わられた関係の皆様方のご尽力の賜であると 深く敬意を表します。
本県は、日本の良き伝統を連綿と受け継ぎ、四季折々の季節感溢れる豊かな自然環 境の中で、数多くの工芸品が作られ、暮らしの中で使われてきました。特に、輪島、 山中、金沢という日本を代表する漆器産地を有し、長い歴史と風土に培われた漆器づ くりの伝統が今も生活の中に息づいております。
本展は、国際レベルの作品の中から漆の新たな用途、技法、斬新なデザインによる 商品開発の方向性など、漆の今後の可能性を見出すことができる絶好の機会であり、 本県の漆産業にとって大変意義深いものであると同時に、漆を身近なものとして私た ちの日常生活に活かしていくことにも大きく寄与するものと考えております。
是非、全国各地から多くの皆様方にご鑑賞いただくことを心より願っております。
今後とも、本展が漆を通じた国際交流の促進や産業の活性化、さらには、ゆとりと 豊かさのある生活・文化の実現につながりますことを心から祈念申し上げまして、ご 挨拶といたします。

山出　保
金沢市長

「国際漆展・石川2009」が盛大に開催されましたことを心からお慶び申し上げます。
本展は、漆の国際公募展として、毎回、世界各国から数多くの作品が寄せられてお り、漆の新しい広がりを考える国際的な展示会として高い評価を得ております。今回も すばらしい作品が集まり、充実した展示会となりましたことを誠に喜ばしく思います。 これもひとえに関係各位のご尽力の賜物と、深く感謝と敬意を表しますとともに、この たび入賞・入選されました皆様方には、心からお祝いを申し上げます。
漆は塗りの美しさとその実用性により、昔から暮らしの中で愛用されてきました。し かし、現在の社会環境やライフスタイルの急激な変化に対応するため、漆を含めた伝統 工芸は活路を模索しております。今回、商品開発賞という新たなジャンルを設け、新し い漆の活用法を提案されました。漆という自然素材のもつ特性、伝統の積み重ねによる ものづくりの技法は、現代においてこそ活用されるべきものです。
本市におきましても、2006年秋からファッションや工芸など金沢の付加価値の高いも のづくりを内外に向けて発信する「ファッションウィーク」を開催してまいりました。 今年度から名称を「おしゃれメッセ」とし、伝統工芸や繊維などの新しい製品の提案を 行うとともに、新たな産業の創出を目指しております。
本展の方向性にものづくりの視点を取り入れられたことは、誠に意義深いことと考え ます。今後とも本展が世界最高峰の漆の国際公募展として、ますます発展されますよう 大いに期待いたします。
最後に、本展の開催を機に、漆を通じた国際交流がより一層推進されますとともに、 産業の活性化に大きく寄与しますことを祈念いたしましてごあいさつといたします。