講評会
開会と講師紹介
玉屋 ───── おはようございます。予定の時間になりましたので、ただ今から「国際漆展・石川2023」の審査結果発表ならびに講評会を開催いたします。私は本日の全体進行を務めます石川県デザインセンター専務理事、国際漆展・石川開催委員会副委員長の玉屋匡康と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
本日は、昨日行われました本審査の結果について発表するとともに、今回の入賞作品について審査員の皆さまからそれぞれご講評を頂くこととしております。
それでは初めに、昨日の本審査にご参加いただきました審査員の皆さまを紹介させて頂きます。会場の皆さまから向かって左手より、東京藝術大学名誉教授で漆芸家としてご活躍中であります大西長利様です。そのお隣が、インテリアデザイナーで川上デザインルームの代表、川上元美様です。そのお隣が、デザインコンサルタントの山村真―様です。会場の皆さまから向かって右手に参りまして、デザインコーディネーターで株式会社トゥイン代表の山田節子様です。そのお隣が、漆造形家で金沢美術工芸大学教授の田中信行様です。そのお隣が、同じく漆芸家で金沢美術工芸大学教授の山村慎哉様です。そして、皆さま方から向かって一番右手となりますが、石川県デザインセンターの志甫雅人チーフディレクターです。以上7名の皆さまです。どうぞよろしくお願いいたします。
開催概要と経過報告
玉屋 ───── それでは次に、「国際漆展・石川2023」の概要とこれまでの経過等について簡単にご説明します。
本展は、「漆の新しい広がり」を考える国際公募展として1989年(平成元年)に始まり、今回が13回目となります。漆を用いた新しい生活提案や新しい感性の提案などを広く国内外に求めることで、漆産業の活性化や漆を通じた国際交流の推進、さらには人と環境に優しい漆という素材と技の魅力を再認識していただくことを願い、開催をしております。
今回は昨年8月から作品を募集しまして、締切である本年3月3日までに、世界の8つの国や地域から169点の作品が寄せられました。応募作品につきまして本年4月、本日もご出席いただいている大西長利さん、山村真一さん、山村慎哉さん、志甫雅人さんのほか、御手洗照子さんの計5名の審査員で、画像による1次審査を実施しました。そして、7つの国や地域からの作品80点を1次審査通過作品として選定しております。
そして昨日、1次審査通過作品のうち、本審査へ作品が寄せられました79点について、先ほどご紹介した7名の皆さまで、実物による本審査を実施していただき、大賞、金賞、銀賞をはじめとする16の各賞が決定されたところであります。なお、会場に制約等もございますので、入賞16作品の中から大賞と金賞の3作品のみを皆さまの前方に展示させていただいております。